アウトドアユースとして人気の高いメスティン、古い呼び方では飯盒(はんごう)と呼んだりしますね。
メスティンはご飯を炊いたり、鍋としてラーメンを作ったり、フライパンとして焼き物をしたり、最近では蒸し物やパンなどを焼くのにつかったり、燻製を作る人まで現れました。
いろんな調理ができるのはいいのですが、お手入れ方法が大変なのが一つのネックとなっているような気がします。
そこで今回はメスティンの洗い方やメンテナンス方法についてまとめてみたいと思います。
この記事でわかることは以下のことになります。
1.メスティンの日常の洗い方
2.メスティンが焦げ付いた時の対処のしかた
3.メスティンが黒ずんだときの対処のしかた
4.シーズニングのしかた。
ということで今回は「メスティンの洗い方は?洗剤で洗う以外の方法も調査!」というテーマでまとめてみたいと思います。
メスティンの洗い方は?
メスティンの基本的な洗い方はどうすればいいのでしょうか?
メスティンを洗うときは、柔らかいスポンジと中性洗剤を使って洗いましょう。
研磨剤入りのスポンジや金属製のたわしなどはメスティンの材質のアルミを傷つけますので絶対に使わないでください。
また、酸性やアルカリ性の洗剤も同様にアルミを劣化させてしまいます。
メスティンを少しでも長持ちさせたいのならば、以下の3つのポイントを守って洗いましょう!
1.アルミ表面の酸化被膜を壊さないように気を付ける
メスティンはアルミニウムでできています。
アルミニウムは表面に酸化被膜があることで腐食や劣化を防いでいるます。
この酸化被膜を人工的に厚くする加工をアルマイト加工と言います。
メスティンを洗うときのポイントは酸化被膜やアルマイト加工でできたアルミニウム表面の膜を壊さないようにすることです。
参考までにアルマイト加工されたメスティンの一例とそうでないメスティンの一例を以下に示しておきます。
【アルマイト加工されたものの例】
▶ MiliCamp(ミリキャンプ);メスティン 飯盒 MR-250 Pro
▶ ダイソー:メスティン(ハンドル付き)
【アルマイト加工されていないものの例】
▶ Trangia(トランギア):メスティンTR-210
▶ 山善キャンパーズコレクション:メスティン MESS-1
アルマイト加工をされていないメスティンは使う前にシーズニングをしておくことをおススメします。
(シーズニングについては後の章で解説しています。)
アルマイト加工されていない状態で出荷されたメスティンは薄い酸化被膜しかありません。
初めて使用するときはシーズニングをし、酸化被膜を強化しておくことをおススメします。
2.柔らかいスポンジ等を使って洗う
アルミニウムの表面の酸化被膜に傷をつけたり摩耗したりしないように、柔らかいスポンジなどを使って汚れを落とすようにしましょう。
ご飯をたいたりしてこびりついてしまった汚れは、しばらく水につけておくと落ちやすくなりますよ!
汚れがしつこいからといって、研磨剤入りのスポンジや金属製のたわしなどは絶対に使ってはいけません。
酸化被膜を傷つけて削ってしまい、アルミニウム表面が劣化してしまうこととなります。
3.アルミニウムは酸とアルカリの両方に弱いのでその真ん中の中性洗剤を使う
アルミニウムは酸、アルカリどちらにも弱い金属です。
このような金属を「両性金属」といいます。
酸性、またはアルカリ性の洗剤を使うと酸化被膜が溶けてしまいます。
なので、酸性でもアルカリ性でもない中性洗剤を使って洗うようにしてください。
ただし、シーズニングをしたメスティンは、酸化被膜を落とさないように、なるべく洗剤を使わずに水だけで洗うことをおススメします。
以上がメスティンを長持ちさせるための、日常的な洗い方です。
ですが、丁寧に使っていてもうっかり焦がしてしまったり、黒ずんでしまったりすることもありますよね?
焦げや黒ずみなどの頑固な汚れは、普通の洗い方では絶対に落ちません。
以下の章で焦げや黒ずみが付いた時の洗い方をまとめてみたいと思います。
2,「焦げ付き」には「お酢」が効きます!
メスティンの焦げ付きにはお酢が効果を発揮します。
鍋などの焦げ付きやひどい汚れを落とすときには、重曹を使うのは良くあることです。
しかし、重曹はアルカリ性なのでアルミニウムと反応してしまって劣化してしまうので、メスティンの焦げ付きやひどい汚れには使ってはいけません。
その代わりに酸性の「お酢」がおススメされていいます。
水にお酢を入れて20分ほど煮込む
焦げ付きをお酢で落とす方法は以下の通りになります。
1.メスティンに焦げが浸かるくらいの水を入れます。
2.大さじ3杯のお酢を入れます。
3.水を沸騰させて20分煮込みます。
4.火を止めて冷めるまで放置します。
5.柔らかめの割りばしで焦げをこすります。
6.割りばしでおおかた焦げを落としたら、柔らかいスポンジと水に中性洗剤をつけて洗うと焦げがきれいに落ちるでしょう
。
お酢の効果で焦げ付きが柔らかくなって、焦げが落ちやすくなっているはずです。
柔らかめの割りばしを使って汚れを擦ると、メスティンにキズがつきにくいのでおススメしています。
焦げがひどくて落ちないときはどうするの?
焦げがひどいとお酢を入れて煮込んでも落ちないこともあります。
そのときは以下の3つの方法を試してみてください。
1.水とお酢に中性洗剤を入れて煮込む
水とお酢に中性洗剤を入れることで、汚れが多少落ちやすくなります。
2.1~2日天日干しする
水とお酢と中性洗剤で煮込んだ後に1~2日天日干しします。
焦げ付きが乾いてはがれやすくなります。
3.金属製のたわしや紙やすりで焦げ付きを削る
この方法はメスティンの素材のアルミニウムに相当なダメージを与えますので、あくまで最終手段です。
メスティンを傷つけるのを覚悟の上で、金属製のたわしや紙やすりで焦げを削ります。
3.「黒ずみ」には「ポッカレモン」が効きます!
アルミニウムは長く使っていくと、黒ずみや黄金色のシミが発生してきます。
このような汚れはクエン酸で煮込むときれいになります。
クエン酸のみでも店頭で買うことができますが、やはり食品を扱うものなので、私は「ポッカレモン」をおススメしています。
アルミニウムは水と反応して、水酸化アルミニウムが表面に付着します。
水酸化アルミニウムとミネラル分や食材が複雑な化学反応をして、アルミニウムの表面に固着することで黒ずみや黄金色のシミになります。
水や食材の成分からできたものなので、メスティンは問題なく使用できますが、キレイにしたい方もいらっしゃいますよね?
実はこの黒ずみや黄金色のシミはクエン酸で煮込むとなくなるんです。
クエン酸にはアルミニウムの表面の黒ずみや黄金色のシミを溶かす作用があるんです。
そのクエン酸が豊富に含まれる身近なアイテムが「ポッカレモン」なんです。
水にポッカレモンを入れて30分煮込む
メスティンの黒ずみや黄金色のシミを落とす方法
1.メスティンに黒ずみがつかるくらいの水を入れる。
2.大さじ3杯のポッカレモンを入れる。
3.水を沸騰させて30分煮込んで火を消し、冷めるまで放置する。
4.中性洗剤で洗い流す。
注)黒ずみや黄金色のシミがひどい場合は煮込む時間を長くしてみてください。
黒ずみを防ぐために注意したい2つのポイント
アルマイト加工が削れてしまったり、シーズニングでの酸化被膜が削れてしまったりすると、そこが黒ずみの原因となります。
黒ずみを発生させないようにするには、次の2つのポイントに注意してメスティンを使うようにしましょう!
1.酸性やアルカリ性の強い食品は調理しないようにしましょう
お酢などの酸性が強いもの、ゆで卵やこんにゃくなどのアルカリ性の強いものを調理すると、酸化被膜が溶けて黒ずみなどの原因になります。
2.金属製のたわしや研磨剤入りのスポンジで擦る
金属製のたわしや研磨剤入りのスポンジで擦るとアルミニウムの酸化被膜が削れて、黒ずみなどの原因となります。
4.「焦げ」や「黒ずみ」を落としたらシーズニングしておく!
もともとアルミニウムは酸性、アルカリ性両方に弱い金属です。
お酢やポッカレモンは酸性なので、どちらにしても表面の酸化被膜にダメージを受けます。
酸の力で表面を溶かすことで、黒ずみがなくなるのはお分かりですよね。
お酢やポッカレモンで煮込んだメスティンは、酸化被膜やアルマイト加工が壊れた状態なのです。
そのままにしておけば、アルミと空気が反応して、黒ずみや劣化の原因になります。
焦げや黒ずみを落としたあとのメスティンは、新たに酸化被膜を作っておく必要があります。
シーズニングは、お米の研ぎ汁で15分煮る
メスティンの表面に酸化被膜を作るには、お米の研ぎ汁で煮込むのが良く、これをシーズニングと言います。
1.メスティンが入る大きめの鍋を用意します。
2.メスティンとメスティンがつかるくらいのお米の研ぎ汁を鍋に入れます。(取っ手はゴムが劣化するので外しておきます)
3.約15分ほど煮ます。
4.冷めるまで放置し、冷めたら水とスポンジで洗えば終わりです。
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5.まとめ
今回は「メスティンの洗い方は?洗剤で洗う以外の方法も調査!」ということでまとめてきましたがいかがでしたでしょうか?
最後にメスティンの洗い方についてのポイント今一度をまとめておきます。
1.メスティンは中性洗剤を使って柔らかいスポンジで洗うのが基本!
2.メスティンが焦げ付いたらお酢を入れたお湯で煮込む
3.黒ずみや黄金色のシミにはポッカレモンで煮込むのが効果的
4.焦げや黒ずみなどを落としたらシーズニングしておく
今回はここまでとしたいと思います。
キレイなメスティンで気持ちの良いアウトドアライフを楽しんでくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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