こんにちは、おさむです。
今日はサックスの組み立てと、お手入れ方法についてお話ししたいと思います。
サックスは日々のお手入れをしっかりしないと、音程が狂ったり、音が出なくなってしまうこともあるほどデリケートな楽器です。
正しい組み立て方を覚えて、演奏後には毎日のお手入れを欠かさずやりましょう。
組み立て方
ネックとマウスピースの組み立て
ネックとマウスピースを組み立てる前に、ネックのコルク部分にコルクグリスを塗ります。
この部分のコルクは、かなりきつくなるようになっていますので、コルクグリスを塗ったほうが良いと思います。
次にマウスピースを、ネックのコルク部分に差し込みます。
まっすぐ押し込むのではなく、ぐるぐるねじりながら押し込んでください。
コルクの部分が1センチほど残る位置までねじ込みます。
このとき、オクターブキー(小さなタンポがついている細い部品)を絶対ににぎってはいけません。
オクターブキーが閉まらなくなったり、特定の音でうなりが発生したりします。
こうなると、楽器店で調整してもらわなくてはならなくなってしまいますので、要注意です。
リガチャーとリードの組み立て
リガチャーをマウスピースに軽くはめます。
マウスピースの平たい面があるほうを自分に向けて、リガチャーのネジが右側にくるようにはめます。
リガチャーをはめたらリードをはめます。
リードの平らな面がマウスピース側にくるようにリガチャーとマウスピースの間に組み付けます。
リードは割れやすいので慎重にはめ込んでくださいね。
マウスピースの先端とリードの先端が平行になるようにして位置ぎめします。
リードの位置ぎめがおわったら、リガチャーの位置を合わせてネジをしめこみます。
リガチャーの位置を決めるための線が入っているマウスピースもありますが、そうでないマウスピースもありますので、わからない場合は先輩やサックスの先生にきいてくださいね。
これでマウスピースとネック部分の組み立ては完成です。
本体との組み立て
楽器からエンドプラグを外します。
これは本体から飛び出ているオクターブキーの連絡部分を保護するためのものなので、演奏中は使いません。
ケースに入れておきましょう。
本体裏側のフックにネックストラップを左からかけます。
そして、ネック、マウスピース、リガチャー、リードを組み立てたものを本体に組み付けます。
本体側のネック固定ねじはゆるめておきましょう。
ここでもネックについているオクターブキーの細い部品をにぎらないように注意してくださいね。
位置決めは、本体側のエンドプラグで保護されていたピンと、ネック裏側のラインがまっすぐになるところが目安です。
さいごに、さきほどゆるめておいた本体側のネック固定ネジを締めこみます。
そして、ネックストラップの位置を、吹きやすい位置に調整したら組み立てはおわりです。
演奏後のお手入れ
リードを水ですすぐ
僕はマウスピースを洗う時に、リードも軽く水ですすぎます。
長い時間口に入れているものですから清潔にしておきたいですよね。
洗った後は、ハンカチなどで表面の水分をとってリードケースにしまいます。
マウスピースを洗って水分をとる
マウスピースも長い時間口に入れているものですから清潔にしておきたいです。
軽く水ですすいだ後は、クリーニングスワブの小さいものが売っていますから、それで水分を取ります。
クリーニングクロスでとれない水分は、綿棒などをつかってもいいかもしれません。
ネックの中の水分をふき取る
クリーニングスワブの小さいものをネックに通して、水分を完全にとります。
ネックはクリーニングスワブが詰まりやすいところでもありますので、やさしく慎重に行ってください。
本体内部の水分をとる
サックスの大きさによってサイズの違うクリーニングスワブが売ってありますので、ご自分の吹いているサックスに合った大きさのものを購入してください。
クリーニングスワブには、細いひものほうにおもりがついていますから、おもりのほうをベルから入れて、本体を逆さにしてネックジョイント部まで通します。
出来るだけ本体の何もついていない裏側をもって、ゆっくり回せばおもりのついている部分が出てきます。
トーンホールのない裏側部分をおもりをすべらせるのが基本です。
トーンホールがあるほうをすべらせると、トーンホールにおもりがひっかかってしまい、うまくいきません。
タンポの水分をふき取る
タンポの水分をふき取ると書きましたが、ふき取るのではなくクリーニングペーパーにしみこませて取り除くのです。
クリーニングペーパーをトーンホールに平行に差しこんで、ゆっくりタンポを閉じて水分をとっていきます。
特にマウスピースに近い部分は水がたまりやすいので、ていねいに水分をとったほうがいいでしょう。
それと、常に閉じているキーは水分を多く吸いこんでいますので、クリーニングペーパーを適当な大きさに切って、タンポとトーンホールのあいだにしばらくはさんでおくと良いと思います。
それと、クリーニングペーパーは使いきりじゃなく、かわかせば何度も使えますので、使った後のクリーニングペーパーは楽器ケースのすみにでも入れておくとよいでしょう。
数時間もしないうちにかわいて、また使えるようになっていますよ。
でも汚れてしまったと思うものはどんどんすてて、新しいものと交換しましょう
楽器全体を磨く
楽器用のクロスで楽器全体をみがきます。
演奏中手で触れているところには、手汗などが多くついていますので、特にていねいにみがきます。
みがくといっても、やさしくやさしく丁寧にが基本です。
力を入れてみがくとキーが曲がったりして、故障の原因になります。
みがき終わったら、ネックジョイント部にエンドプラグをはめて、ケースにしまいましょう。
週1回程度のお手入れ
せまいキーとキーの間などはトーンホールクリーナーを使ってホコリなどを取りのぞきます。
このときもやさしくやさしく丁寧にやりましょう。
乱暴にあつかうとキーに引っ掛けてあるバネが取れたりして、これまた故障の原因になります。
月に1回程度のお手入れ
キイオイルを差します。
サックスのキイ専用のキイオイルを、キイとキイポストの部分を中心に差します。
ただし、注油は楽器店に頼む人がいるほど専門知識がいるので、自分でやるときは楽器店で教えてもらうなりして慎重にやってください。
タンポにオイルがついたりすると、さいあく修理に出すことになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
楽器のメンテナンス、サックス編でした。
サックスを安定して演奏するには、毎日の演奏後のお手入れがかかせません。
めんどくさがらずに毎日やってくださいね。
(冒頭の写真は81歳のおばあちゃんさんによる写真ACからの写真 でした)
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