こんにちは、おさむです。
今日はクラリネットの組み立てとお手入れ方法についてお話ししたいと思います。
クラリネットは日々のお手入れをしっかりしないと、音が出なくなってしまうこともあるほどデリケートな楽器です。
正しい組み立て方を覚えて、演奏後には毎日のお手入れを欠かさずやりましょう。
また、クラリネットは温度変化に弱くて、急な温度変化が続くと木でできている部分が割れてしまいます。
車の中に放置したりするのは絶対にいけません。
組み立て方
まず、組み立てる前に各ジョイント部分のコルクを点検しましょう。
そういえば最近、「コルクが硬くなったなー」とか「組み立てが大変になったなー」とかいうことはありませんか?
組み立てる前に、新しい楽器なら毎日、そうでなくてもコルクをさわってサラサラの状態であればコルクグリスを塗りましょう。
組み立てるときに力が入ると楽器にとっても良くありません。
下管とベルを組み立てる
ベルに下管を差しこみます。
このとき、下管のキーを握らないように注意してください。
クラリネットのキーはやわらかい金属でできていますので、ちょっと力を入れて握っただけでも変形してしまいます。
差しこみにくいときは、力を入れるのではなく、下管を少しだけ左右に動かしてみましょう。
きっと力を入れなくてもスムーズに入ってくれるはずです。
位置合わせは、ベルのロゴと下管のロゴが同じ位置になるようにして、すき間がないようにいっぱいまでさしこんでください。
下管と上管を組み立てる
下管と上管を組み立てるときには、とても注意が必要です。
なぜなら、下管と上管にはキーの連絡部分があるからです。
どうなっているかよーく観察してみましょう。
上管のジョイントコルクに近い部分からキーの連絡部分(裏にコルクが貼ってある)がとび出しているのがわかりますね。
そのまま何もせずに差しこんでしまうと、上管からとび出しているキーの連絡部分と下管のキーの連絡部分がぶつかってします。
必ず、上管の上から2番目のリングキーを押した状態で組み立てましょう。
そうすれば上管からとび出しているキーの連絡部分が持ち上がって、下管のキーの連絡部分とぶつからなくなります。
位置合わせは、先ほど持ち上げた上管のキーの連絡部分と下管のキーの連絡部分が重なる位置にします。
すき間は基本的にないように組み付けます。
バレル(たる)と上管を組み立てる
バレル(たる)を組み付けるときには必ず上管を持って組み立てましょう。
他の部分をもって組み立てると上管と下管の連絡部分などが一緒に動いてしまうことがあります。
連絡部分が動いてしまうと、上管からとび出しているキーの連絡部分のうらのコルクがはげてしまったり、最悪キーが曲がってしまうことだってあります。
位置は上管のロゴマークとバレルのロゴマークが合うように組み付けます。
ここでもすき間は基本的にないように組み付けます。
マウスピースとバレル(たる)を組み立てる
楽器のロゴマークがついているほうを裏にします。
マウスピースの平らな面が自分のほうに来るようにして組み立てましょう。
このときは上管をもって組み付けします。
バレルの位置がずれたときはバレルとマウスピースをもって微調整してください。
バレルとマウスピースのすき間もないように、いっぱいに差し込んでください。
リードとリガチャーをつける
さいごに、リードとリガチャーを付けます。
リードの先端は割れやすいので、注意して組み立てます。
リガチャーのねじはしめこみすぎないように注意してください。
あまりしっかりしめこむと、音が出づらくなってしまいます。
分解のしかた
分解は組み立てた順序の反対にやっていきます。
分解したら「演奏後のお手入れ」をやりましょうね。
演奏後のお手入れ
リードを水ですすぐ
僕はマウスピースを洗う時に、リードも軽く水ですすぎます。
長い時間口に入れているものですから清潔にしておきたいですよね。
洗った後は、ハンカチなどで表面の水分をとってリードケースにしまいます。
マウスピースを洗って水分をとる
マウスピースも長い時間口に入れているものですから清潔にしておきたいです。
軽く水ですすいだ後はクリーニングスワブの小さいものが売っていますから、それで水分を取ります。
クリーニングスワブでとれない水分は、綿棒などをつかってもいいかもしれません。
バレル、上管、下管、ベルにクリーニングスワブを通す
バレル、上管、下管、ベルが組まれた状態でクラリネット用のクリーニングスワブを通して管内の水分をとります。
クリーニングスワブは毎日決まった方向から通すといいそうです。
クリーニングスワブを通すときはやさしくゆっくり通してくださいね。
いきおいよく通すと楽器の中に詰まってしまうことがありますし、水分も十分にとれません。
もし詰まってしまったら無理に引っ張らずに、楽器店でとってもらってください。
クリーニングスワブはだめになってしまうかもしれませんが、楽器のほうが大切です。
バレル、上管、下管、ベルを分解する
バレル、上管、下管、ベルを分解します。
組み立てたのとは逆の手順で分解していきます。
上管を分解するときは、上から2番目のリングキーを押さえておくことを忘れずに。
分解したパーツはケースに置くか、大きめのクロスの上に置いておきます。
表面の水分をふき取る
クリーニングスワブで管内の水分をふき取ったら、今度は表面の水分をふきとります。
ガーゼなどを使ってジョイント部分の水分や、組み立てるときに塗ったコルクグリスをふき取りましょう。
ジョイント部分は水分が残りやすいので、良く観察してきれいにしておきましょう。
水分が残っていると、管体が割れる原因にもなるそうですよ。
タンポの水分をふき取る
タンポの水分をふき取ると書きましたが、ふき取るのではなくクリーニングペーパーにしみこませて取り除くのです。
クリーニングペーパーをトーンホールに平行に差しこんで、ゆっくりタンポを閉じて水分をとっていきます。
特に上管でマウスピースに近い部分は水がたまりやすいので、ていねいに水分をとったほうがいいでしょう。
それと、常に閉じているキーは水分を多く吸いこんでいますので、クリーニングペーパーを適当な大きさに切って、タンポとトーンホールのあいだにしばらくはさんでおくと良いでしょう。
それと、クリーニングペーパーは使いきりじゃなく、かわかせば何度も使えますので、使った後のクリーニングペーパーは楽器ケースのすみにでも入れておくとよいでしょう。
数時間もしないうちにかわいて、また使えるようになっていますよ。
でも汚れてしまったと思うものはどんどんすてて、新しいものと交換しましょう。
楽器全体を磨く
楽器用のクロスで楽器全体をみがきます。
演奏中手で触れているところには手汗などが多くついていますので、特にていねいにみがきます。
みがくといっても、やさしくやさしく丁寧にが基本です。
力を入れてみがくとキーが曲がったりして、故障の原因になります。
週1回程度のお手入れ
せまいキーとキーの間などはトーンホールクリーナーを使ってホコリなどを取りのぞきます。
このときもやさしくやさしく丁寧にやりましょう。
乱暴にあつかうとキーに引っ掛けてあるバネが取れたりして、故障の原因になります。
月に1回程度のお手入れ
キイオイルを差します。
クラリネットのキイ専用のキイオイルを、キイとキイポストの部分を中心に差します。
ただし、注油は楽器店に頼む人がいるほど専門知識がいるので、自分でやるときは楽器店で教えてもらうなりして慎重にやってください。
タンポにオイルがついたりすると、さいあく修理に出すことになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
楽器のお手入れ、クラリネット編でした。
クラリネットを安定して演奏するには、毎日の演奏後のお手入れがかかせません。
めんどくさがらずに毎日やってくださいね。
(冒頭の写真はgimyzrさんによる写真ACからの写真 でした。)
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