みなさんこんにちは、おさむです。
今日はトランペットの組み立てと、メンテナンス方法についてお話ししたいと思います。
トランペットは木管楽器と比べると、キーの数が少なく、単純な楽器に見えますが、ピストンや抜き差し管はミクロン(1000分の1ミリ)単位で加工されている精密な楽器です。
ちょっと楽器に力が加わっても、ピストンや抜き差し管の動きが悪くなってしまいますので、取り扱いには注意してくださいね。
トランペットを組み立てる
なーんだ、マウスピースを楽器に差し込むだけじゃないか!
と思った方も多いでしょう。
前回の演奏や練習後に、しっかりメンテナンスができていればいいのですが、そうじゃないときはお手入れをする必要があります。
マウスピースがきれいな状態か確認する
マウスピースをよーく観察して、汚れていないか確認します。
特にマウスピースの内側をよく観察します。
汚れているなら水ですすいで、マウスピースブラシで汚れを取りましょう。
水道がそばにあればよいのですが、近くに水道がない場合、ヤマハからマウスピースクリーナーというスプレータイプの液体が発売されていますので、ひとつ買って楽器ケースにいれておくと便利です。
楽器のなかに水分が残っていないか確認する
前回の練習のあとに水分を抜いていれば、そこまで気にする必要はないかもしれませんが、そうでない人は、楽器のなかに水分が残っていないか確認しましょう。
水分が残っていると、ピストンのバルブオイルとまざって、ピストンの動きが悪くなります。
チューニング管や1~3番の抜き差し管をはずして、水分を抜きます。
1~3番の抜き差し管を抜くときには、必ずつながっているピストンを押さえながら抜いてください。
ヤマハからトランペット用のクリーニングスワブが発売されていますので、それを使うときれいに水分をとることができます。
チューニング管や1~3番の抜き差し管をはずしたときに、動きが悪い場合はチューニングスライドオイルやスライドグリスを塗り替えておきましょう。
ちなみにオイルとグリスの使い分けは、演奏中にひんぱんに動かすかどうかで決まっています。
間違えないように注意してください。
- チューニングスライドオイル・・・1番、3番抜き差し管(ひんぱんに動かすところ)
- スライドグリス・・・メインチューニング管、2番抜き差し管(位置決めしたらあまり動かさないところ)
ピストンがなめらかに動くか確認する
ピストンがなめらかに動くか確認します。
少しでもひっかかるような感覚があったら、ピストンを分解して、水分をとり、バルブオイルを差します。
ピストンにキズがつかないようにクロスなどを机の上に広げておきましょう。
そしてピストン上側の笠ネジ(かさねじ)をゆるめてピストンを抜きます。
ピストン下側の笠ネジも外してしまいます。
ピストン下側の笠ネジは1~3番がミクロン単位で違っていますので、入れ替わらないように注意してください。
ピストンと一緒に並べておくといいですね。
そして、クリーニングロッドにポリシングガーゼをつけてピストンのケーシング(楽器本体側)の水分をとります。
また、ピストンもポリシングガーゼで水分をふき取ります。
ゴシゴシせずに、やさしくゆっくりが基本ですよ。
この時ピストン上下の笠ネジにたまった水分もふいておくといいでしょう。
それが終わったら、ピストン下側の笠ネジを組み付けます。
そしてピストンをケーシング(楽器本体側)に入れていきます。
バルブオイルを差すときは、ピストン下側の部分を3分の1ほど入れた状態で差すと良いと思います。
ピストンはオイルを塗るまで、けっしてカシャカシャ動かしてはいけません。
よくあるのが、ピストンの入れ間違いです。
ピストンには1から3の番号が書いてありますので、それを目安にケーシングに差し込んで、トランペットをかまえた状態で、自分のほうに1~3の数字が来るように入れ、軽く左右に回して位置決めしてください。
いちばん手前のピストンが1番で、まん中が2番、そのむこうが3番ピストンになります。
オイルを塗り、位置が決まったら、ピストンを奥まで入れて、ピストンの上側の笠ネジを締めます。
そして、ピストンを動かして、オイルをなじませましょう。
マウスピースを本体にさしこむ
マウスピースを本体にさしこみます。
すこし時計回りに回しながら差しこむのがいいと思います。
マウスピースをポンポン手のひらでたたいて入れる人がいますが、マウスピースが楽器からとれなくなってしまうので絶対にやらないでくださいね。
これでトランペットの組み立てが完了しました。
マウスピースを外すときは反時計回りにねじりながら抜きましょう。
演奏後のお手入れ
以上でお話ししたメンテナンスの内容で、
マウスピースをきれいな状態にする。
楽器のなかの水分をきれいに拭きあげる。
ピストンがなめらかに動くように水分や汚れをとり、オイルを差しておく。
この3つについては本来、演奏後や練習後にやっておくものです。
そうすれば、つぎの練習からは演奏前にメンテナンスをやらなくてすみますよ。
マウスパイプの水分や汚れをふきとる
マウスピースにいちばん近い部分、マウスパイプは特に汚れやすい場所です。
ヤマハのクリーニングスワブで、毎日きれいにしておきましょう。
楽器についた手汗などをふき取る
演奏後のお手入れとしてもうひとつ、楽器についた手汗などをふき取ることが大事です。
手汗などがついたまま楽器をしまう習慣がついてしまうと、楽器の表面が劣化してしまいます。
特に手でにぎったり触ったりする部分は、クリーニングクロスでていねいに拭きあげましょう。
トランペットのメンテナンスまとめ
いかがでしたか?
今日はトランペットのメンテナンスについてまとめてみました。
トラッペットのピストンバルブは特に重要な部分になりますので、こわしてしまわないようにやさしくやさしくあつかってくださいね。
今日のお話しは以上になります。
さいごまで読んでくださってありがとうございました ^ ^
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